適合証明書とは??-フラット35に必要不可欠な書類

不動産コラム

適合証明書】という書類をご存知でしょうか?
これはフラット35では必ず必要とされる書類で、
この証明証が取得できない場合には
残念ながらフラット35の融資を借りることができません

フラット35は独立行政法人住宅金融支援機構の
長期固定住宅ローンであるという性格柄、
借りる人への窓口を民間金融機関よりも広げています。
自営業者や転職して間もない人、契約社員や派遣社員、
パート、アルバイトの人も借入可能です。
一番大きいのは団体信用保険の審査に落ちた人でも借り入れ可能な点です。
その分、物件そのものが融資に相応しいかどうかも厳しく審査しているのです。

つまり適合証明書が発行されるということは、
その物件が「将来にわたって長期間価値を保てる」ことを認められることにもなりますね。

適合証明書はだれが発行するの?

適合証明書を発行する大前提として、その物件が適合検査
(住宅金融支援機構が定める技術要件をクリアしているかどうかの検査)
受ける必要があります。

この検査をするのは、建築主や売主以外の第三者機構でなくてはいけません
全国を業務区域とする22機関、一部の区域を業務区域とする108機関が指定されており、
この機関が適合証明書を発行します。
中古住宅やリフォームにおいては適合証明技術者も証明書を発行することが可能です
(詳細はフラット35のHPを参照)また、検査には費用がかかります

新築マンションの場合は、設計検査➡竣工検査を終えて証明書の発行となります。
この手続きは売主が行うのがほとんどですが、
適合証明書が取得できるマンションかどうかはフラット35のHPで確認することができます。
【フラット35】対象マンションを探すというタブがございますので
簡単に検索することが可能です。

金利Aタイプか金利Bタイプかが決まる

フラット35では0.25パーセント金利が優遇される【フラット35S】が存在します。

優遇期間は金利Aタイプが当初10年間、金利Bタイプが当初5年間です。
フラット35を利用するメリットは、
最大35年間ずっと固定金利であることに加えてこの優遇が利用されることです。

フラット35Sの対象となるかどうか、
これこそが適合検査によって審査されるポイントなのです。

フラット35Sは次の4タイプに分かれます。

・省エネルギー性

・耐震性

・バリアフリー性

・耐久性、可変性

フラット35での技術要件をランキングすると次のようになります。
※下に行くほど厳しくなります

建築基準法レベル
   ↓
フラット35
   ↓
フラット35S金利Bタイプ
   ↓
フラット35S金利Aタイプ

金利Aタイプはかなり高度な技術要件を満たしていることになります。
注文住宅などはAタイプを取得しやすいですが、マンションなどはBが通常です。

中古マンションの場合

中古マンションでもフラット35を利用する場合には適合証明書が必要になります。
発行費用は相場で5万円(税別)ほどです。

Sの金利Bタイプであれば、次のうち一つをクリアしていれば取得するとができます。
(中古マンションではAは利用不可)

【省エネルギ―性(間口部断熱)】

二重サッシまたはペアガラスを使用していること。ペアガラスになっていなければ、
インプラスなどの内窓をつけても該当する。

【耐震性(外壁等断熱)】

「建設住宅性能評価書」で省エネ等級2以上or断熱等級2以上を取得

【手すりの設置】

マンションでは浴室に1か所手すりが取り付けられていること。

【バリアフリー対策】

廊下から洗面所、トイレ、居室への段差が5㎜以内に収められていること。

中古マンションでも最近では段差のない設計は多く、
比較的取得しやすいのではないでしょうか?

もしバリアフリータイプでない場合は、
浴室に手すりを1本取り付ければOKなので大掛かりな工事をしなくて済みます。
検査員が実際に体重を掛けてチェックすることもあるので、
きちんとネジ留めされていることが必要です。

また新築の場合と同様、
フラット35のHP上の(中古マンションらくらくフラット35検索)というページで
みつけることができます。
ここであなたが購入しようとしているマンションが見つかれば非常に簡単です。
「適合証明省略に関する申出書」をプリントアウトして金融機関へ提出すればOK。
フラット35S金利Bタイプを利用することが可能になります。
改めて検査を受けたり、適合証明書発行のために費用をかけることも必要ありません。

適合証明書は、より安心して住める物件かどうかを見極める目安にもなりますね。

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